日々、ガラスと。

こんにちは。
本日は HALI`Sのガラス修理のお仕事を2,3回に分けてご紹介していきたいと思います。
HALI`Sはビンテージのガラス作品から工業製品など、多岐にわたるガラス修理を行なっています。

今回、修理のご依頼があったのはのガラス花器です。
【Daum(ドーム社)】とは、フランス・ナンシー地方のガラス工芸ブランドです。
ガレと共にアール・ヌーヴォー期に国際的な脚光を浴びたガラス工芸家である、ドーム兄弟が主軸となった会社であり、作品の特徴は、自然の植物をモチーフにした様式で、優美な雰囲気です。
現在も尚、ドーム社のガラス工芸作品を愛好する人々がいる由緒ある歴史的なガラス工芸ブランドです。

今回、コレクターの方から依頼された修理内容は、【割れてしまった修理部分を直して欲しい!!】との事です。
お客様がHALI`Sに持ち込んだガラス作品を拝見すると、ドームのサインが刻印されているアンティークの花器であり、取手部分は写真の様に粉々に割れていました。


今回の修理の様にアンティークの作品はとても繊細であるため、修理を行うには確かな技術と修理への知識が必要となります。

 

では、本日のHALI`Sのガラス修理のお仕事手順をご紹介します。
〈① パーツ確認〉
割れた部分をガラス用接着剤で接着し本来の形状に修理していくのですが、まずは、割れたパーツを全て収集します。粉々に割れているため、パーツが全てあるのかを確認しながらこの作業に取り組みます。この際、紛失してしまったパーツがあった場合はガラスパーツを作る事になります。


〈②  掃除〉
そしてパーツ確認を終えたら、収集したパーツ全てを、アルコールを用いて丁寧に掃除していきますが、とても小さなパーツのため、繊細な扱いを要します。この工程において、パーツに付着したゴミの除去が不完全であると、次の工程の接着の際にパーツ同士がピッタリとハマらず、綺麗な接着が困難になります。その為この掃除作業は修理において接着と同等の重要な工程になります。


〈③組み直し〉
掃除を終えたら、作品の元の形状を想像しながらパーツ同士の組み合わせの構想をします。
沢山のパーツの形状を見ながら、まるで複雑なパズル部分のように探っていきます。
今回はかなり粉々に割れてしまっている状態であり、探し出しに大変な根気のいる作業でした…。



👆この様に小さいカケラたちの断面同士を繋ぎ合わせていきます。
今回は組み直しの工程までご紹介させていただきました。
では次回は、実際に接着した様子をご紹介していきたいと思います〜

今回ご紹介したようにHALI`Sでは、皆様の大切な思い出や大事な想いが込められた作品を甦らせるお手伝いをさせて頂いています。是非メールやお電話でお気軽にお問い合わせくださいね。

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